


山に囲まれ、限られた農地の活用し、昔から
とうもろこしを栽培し粉にひいて利用されてきました。
栽培・収穫から、商品の企画・開発、そして製造・販
売まで、すべて地元の女性の農業者の手で
行なって
います。
秩父盆地の一角に位置する皆野町金沢(かねざわ)地区。四方を山に囲まれ、耕作地が少なく厳しい土地柄ですが、かつては、中山道から秩父に入る玄関口の宿場としてにぎわっていたといいます。
また、「たたら」とは「製鉄する炉」を意味しますが、会の名称「たたらの里」とは、鎌倉時代のころ、この地で製鉄が行われていたことに由来します。
さらには、200年の歴史を誇る「出牛(じゅうし)人形浄瑠璃」の発祥の地でもあります。
長い歴史と豊かな文化に彩られたこの土地ですが、現在では少子化と過疎化の波に洗われているのは、他の地域の例外ではありません。
そんな中、地域の貴重な文化遺産である「出牛人形浄瑠璃」を守り伝え、花を植えるなどしてこの地域の活気を取り戻そうと、地域内の全戸が会員となって「金沢たたらの里を愛する会」が平成8年に設立されました。さらにそれが母体となって、平成18年に「金沢たたらの里加工センター」、すなわち「もろこしかりんとうの生産者」が誕生したのです。
金沢地区は、アジサイやヘメロカリスなどを遊休農地に植えて、花いっぱいの地域づくりを、住民が一体となって進めてきました。


夏には色とりどりのヘメロカリスが咲き誇り、 スタンプラリーや出店も好評で、多くの観光客が 来てくださるようになりました。
こうして、この地を訪ねてきてくれる人も増えたので、この地に特有のもの、郷愁を誘うようなものを提供しようと思いました。 そして誕生したのが、秩父特産のしゃくし菜や甘辛く煮た椎茸を餡にした「もろこし饅頭」「椎茸饅頭」や、イベントで大人気のトウモロコシの粉を練りこんだ「もろこし団子」、そして現在、オンラインショップでも大ヒット中の「もろこしかりんとう」です。



山に囲まれ、小麦のできないこの地では、その代用として昔からトウモロコシの粉が利用されてきました。固くて粘りのすくない、この地特有のトウモロコシを食べ物にするのは、たいへんな重労働だったそうです。
近年、このトウモロコシの生産は途絶えていましたが、細々と生産を続けていた方から種をゆずってもらい、この地での栽培が再開されました。栽培も収穫も、自分達の力で行っています。


この固いトウモロコシは、そのままでは食べられません。一月くらい干して、カチカチに乾燥したものを粉に挽くのですが、その固さを活かし、ツブツブした食感を残すようにしています。
また、実の色が一般的なトウモロコシより濃く、オレンジ色に近いのですが、その色も活かしたいと思います。

▲乾燥を終えたとうもろこし
かりんとうは、試作の段階では、本当に売れるだろうかと不安でした。しかし、ある会員から、「親戚の子どもにやったら、独り占めして夢中で食べていた」というのを聞いて、商品化の自信がつきました。今では、インターネットでも売れていると聞いて、とても喜んでいます。
作業は、粉に挽いて、練ること以外はだいたい手作業です。力仕事もおおく、大変ですが、みなさんが喜んでくいださるのでやりがいもあります。







▲袋詰めしてできあがり。
今年からは、トウモロコシを栽培するために、加工センターの近くに土地を借りました。山あいのこの土地では、 いのししや鹿などの食害も多いので、まわりに柵を設置しましたが、その際は地区の人が大勢協力してくれ ました。

▲柵の設置には、正月早々にも関わらず多くの方に手伝っていただきました。
こうして、私たちの活動に、行政が協力してくれたり、地域の人が手伝ってくれたりして、この地域が活気付いてくるのがとてもうれしいです。子ども達との交流も、ずっと続けていきたいと思っています。

▲開発中の、唐辛子入りかりんとう
かりんとうはこれからもっと種類を増やしたいです。かりんとうよりも太くてやわらかい、ドーナツのような「あげ棒」や、唐辛子入りで一口サイズのスナックのようなかりんとうなどを企画中です。
これからも、多くの人に、この「金沢たたらの里」を知っていただき、訪れていただきたいと思います。
